整形外科には、児童のスポーツ障害者が来院します。昔から、野球では肩肘を痛める子どもたちが来院します。競技人口も多いせいで、1998年日本臨床スポーツ医学会の編集で野球障害予防ガイドラインの本ができました。

 その中で、少年野球への提言としては、まず野球肘の予防として投球制限が書いてあります。このことは、よく取り上げられていますので、90年代はほぼ毎日練習していたのが、最近は週3~4回に落ち着いているようです。ところが、野球以外の種目は、練習量が5~6日行われているのが、現状のようです。種目により負担がかかる場所が違うので、障害部位が違ってきます。練習が過剰でけががなかったのか、指導者はやめていった子どもたちの話を聞いて注意してもらいたいものです。

 野球と違って、障害予防の情報が一般に知られていない種目ほど、整形外科の外来受診をおすすめします。また、本土から招待、または参加する○○杯など、1日で集中的に試合を行う大会はなくすべきだと思います。

 確かに、小さい頃から交流すると視野も広がっていいのかもしれませんが、まず、体がちゃんとしてないと競技ができません。大人と違って子供はまだ骨が成長してなく軟骨の状態が多いです。軟骨は柔らかいので、子供はそこが壊れます。それが成長しているか確認するのに、肘関節の軟骨の状態を入学初年度にエックス線で確認する高校野球監督さんもいらっしゃるようです。

 スポーツをする子供が、どこかを痛がれば…とにかく休ませてください。初期だと、2~3週休めるとかなり修復されるはずです。アイシングは、痛みをまひさせて運動させることになり、障害を引き起こすとの考えもあります。筋力でカバーしようにもホルモンが少ない子供の頃には筋肉はつきにくいですし、筋力が強くなるとさらに負担が軟骨にかかるのでやはり鍛えるのはおすすめできません。

 成長期は、どうしても骨の成長に筋肉、神経などの成長が追いつかず、体がかたくなるとの考え方があります。実際、成長期の子どもたちはかたい子が多く。下肢の柔軟性がないせいで、腰の疲労骨折による分離症が起きるとの報告も多いです。

 成長軟骨がある間は、身長が伸びます。ですから、身長が伸びている間は、子どもたちには、無理な筋トレをさせず、ストレッチをしっかりさせて、同じ種目だけではなくていろいろなスポーツをさせて神経を鍛え、痛がったらすぐ休ませてください。(野原昌亮 野原整形外科)