なるほど「隠れ家レストラン」だ。米軍普天間飛行場のフェンス近く、だが意外と閑静な住宅街の細道を案内の看板に従って上がっていくとたどり着く。高台にある一見普通の民家。だが窓から見晴らす北谷海岸の青い海は、しばし言葉を奪われる。

人気の「県産牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」(手前)とケーキ盛り合わせ

店から望む海の景色とシェフの小橋川望さん=宜野湾市大山

「KOBA」の場所

人気の「県産牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」(手前)とケーキ盛り合わせ 店から望む海の景色とシェフの小橋川望さん=宜野湾市大山 「KOBA」の場所

 シェフは小橋川望さん。父嘉哲さんがレストラン「koba’s」を那覇で開業した20年以上前は、気軽なフレンチ食堂が県内では珍しく、店は連日満席。望さんは「皿洗いに駆り出され、中学生になるとケーキを作れ、パンを作れとこき使われながら」自然と料理の道に進んだ。その後、現在地に場所を移し、約3年前、那覇に再移転するのを機に父から店を引き継いだ。

 KOBAになってからの一番人気は県産牛ほほ肉の赤ワイン煮込み(1880円)。ソース作りに1日、牛肉の煮込みに8時間と2日がかりで作る皿は、ちょっとつつくとホロッと崩れるほどの柔らかさ。嘉哲さんと一緒に那覇カレーグランプリ2016でグランプリを取ったカレー(プレーン700円~)も人気だが、父の店と異なり辛さは少し控えめで食べやすい。

 「これだけでおなかいっぱいになる」と客に言わしめるケーキ盛り合わせ(780円)などのスイーツはプラザハウス(沖縄市)など店外でも販売。濃厚チーズケーキはワインのあてにも好評らしい。「一人で店を回しているので大変。でもその分“人件費ゼロ”なのでお手頃のはずです」といたずらっぽく笑う望さん。自宅は店の上にあるが仕込みや新メニューの試作で店に泊まり込むこともしばしば。「特別な時間を過ごしたい時、気軽に訪ねてきてください」。素晴らしい料理と絶景が歓迎してくれる。(中部報道部・前田高敬)

 【お店データ】宜野湾市大山1の12の32。ランチ午前11時半~午後4時(ラストオーダー午後3時)、ディナー午後6時~午前1時(ラストオーダー午後11時)。火曜のランチと木曜は休み。電話098(943)4341。