沖縄県は被災者の支援に加え、沖縄近海で大規模な地震と津波が起きた場合の災害対策も進めている。琉球海溝付近にある三つのプレートが同時に動く「本島南東沖地震3連動」が発生すると、最大で東日本大震災級のマグニチュード9・0が起こりえると想定。地震と津波で1万1340人の死者が出る可能性があるとして、公共施設や民間の高層ビルと連携し、津波避難ビルの指定を増やしている。

那覇市松山の津波避難ビル=2016年5月

津波避難ビルの数(2016年6月1日時点)

那覇市松山の津波避難ビル=2016年5月 津波避難ビルの数(2016年6月1日時点)

 県は県民が津波から避難する意識を高めるため2011年11月、海抜表示に関するガイドラインを策定し、海抜を表示するデザインを統一した。

 県内には約1470カ所の避難所があるが低地が多いため、津波避難ビルとして16市町で282施設を指定した(16年6月1日時点)。市町村の体育館、公民館など公共施設に加え、アパート・マンション(94棟)、ホテル(47棟)の上層階などを確保している。

 また、竹富町、多良間村、南城市、那覇市などは市町村独自の津波避難タワーを設置し、住民の避難場所としている。

 県は災害時のライフラインを確保するため、マスコミ、コンビニエンスストア、インターネット検索の大手企業、病院などと災害協定も締結した。情報、食料品、医療、通信などの各種サービスが滞らないよう、37種類の協定を結んでいる。

 大規模な災害が発生した際、市町村の被災状況の把握や迅速な支援対応をするため、17年度の当初予算案に県庁4階講堂を災害対策本部として整備する予算約1億6千万円を計上した。

 テレビ電話が可能なマルチスクリーン2台と46型テレビ24台、LANケーブルなどを整備する。