しまくとぅばプロジェクト2016の催し「いへやくとぅばのもつ楽しさを音楽で」が5日、沖縄県立博物館・美術館であった。伊平屋のしまくとぅばで歌う野甫英芳さん(58)=伊平屋村=による初コンサート。島の日常を「マンタン(見なかった)」「あねひゃ・うねひゃ」などリズミカルな伊平屋の言葉で歌い上げた。40人余の参加者が即席でしまくとぅばの掛け合いも楽しんだ。主催は沖縄美ら島財団。

伊平屋のしまくとぅばで軽快に歌う野甫英芳さん=県立博物館・美術館

 都会暮らしに区切りをつけた野甫さんは40代半ばで島に戻り、しまくとぅばや自然の豊かさに気付かされた。以来、島の日常を伊平屋の言葉で曲にし、書きためた。昨年、琉球大学の狩俣繁久教授と学生による方言調査に協力したのがきっかけで、企画が実現した。

 野甫さんは「マンナ・モーレ!(一緒においで)」「Hiz Curry!(しょっちゅうカレー)」など全7曲を披露。伊平屋言葉の特徴を、カンツォーネ風やアフリカ風などのメロディーで表現。「あねひゃ・うねひゃ」の掛け声で愉快に村の運動会の情景を歌い、「田名と島尻の地区は一時期、競争で殺気立つほどだった」と笑いを誘った。

 民謡「大田名節」に関心を持たせようと、島の学校で披露する「POPS大田名節」は、英国のミュージシャン、スティングの「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」に合わせ歌う。島の美しさを歌う三八六の歌詞が、曲とぴたりと重なり、拍手を浴びた。