車両の自動走行の実証実験地域として、産業技術総合研究所(産総研、茨城県つくば市)は14日、沖縄県北谷町を選んだ。ホテルや美浜アメリカンビレッジ、ビーチなどを結ぶ西海岸の遊歩道約3キロを、遠隔監視でシステム制御された小型電動カートが巡回する。町企画財政課は「周辺のアクセス向上につながる。将来的に継続した運用を見据えたい」と実用化へ期待する。

実証実験の想定ルート

 実験は2017年度から2年間で、無人運転の実現に向けた課題を検証する。走行方法は、地中に埋め込んだ電磁誘導線に沿ってカートが走る電磁誘導式を検討している。カートには人や物を感知するセンサーを搭載。有人運転で安全性を確認してから、無人運転へ移行する。費用は産総研が負担する。

 選定に当たり、遊歩道では既にホテルが有人カートを運行しているとの実績や、観光地としての需要があることなどが評価された。産総研の加藤晋フィールドロボティクス研究グループ長は「不特定多数の人がいる道をいかに安全に効率的に動けるか。移動体としての位置付けをみたい」と話した。

 町企画財政課によると、カートは6人乗りで2~3台を想定。実験で整備するシステムなどは終了後も残る見込みで、自動走行による西海岸の利用者の利便性向上、駐車場不足や交通渋滞の緩和を期待する。仲松明課長は「西海岸の付加価値を高めることになる。地元の民間業者と協力し実験後の展開を考えたい」と話した。

 実証実験地には同町のほか石川県輪島市、福井県永平寺町、茨城県日立市も選ばれた。全国33自治体が応募していた。