【与那国で山田優介】猛烈な台風1号の直撃がなくなり、昨年9月の台風21号の爪痕が残る与那国町では安堵(あんど)とともに、家屋の修理が進まず「まだ安心はできない」と気を引き締める声も聞かれた。

昨年9月の台風21号で倒壊したまま放置されている家屋=7日午後、与那国町祖納 

 町内では、台風の被害を受け住めなくなった空き家や、屋根瓦が飛ばされ雨漏り防止のブルーシートで屋根を覆った家もある。

 祖納地区に住む酒造業、崎元俊男さん(50)宅は、雨戸や屋根瓦が飛ばされ「半壊」と診断された。自衛隊施設や製糖工場の建設などと重なり、大工の人手が不足しているという。「台風直撃は避けられホッとしたが、(町内には)まだ修理されていない家もある」と不安を募らせる。

 同地区で民宿を営む狩野史江さん(56)は「前回は台風で停電したけど、今回はちゃんとお客さんに、もてなすことができる」と笑顔だった。

 石垣市では収穫を控えるマンゴー農家らから安堵の声が聞こえた。

 名蔵でマンゴーの収穫を今月中旬に控える仲松康広さん(52)は「昨年も台風にやられ、今年もかと思ったが、進路を見て少しホッとした。この時期に直撃なら全滅だった」。大浜の海岸で子どもと海を見詰めていた下野紗織さん(28)は「あれだけ大きいのが来るのかと心配していたので良かった」と胸をなで下ろした。