シネマパレットをあずかるマネジャーがため息交じりに語る。「ここでたくさんのアーティスト映画を見てきたが、画家も音楽家も天才は女を不幸にしかしない」と。

「エゴン・シーレ 死と乙女」の一場面

 第1次世界大戦末期のウィーンに、28歳の短い生涯を終えた天才画家がいた。才能ばかりか美貌にも恵まれ、女たちは彼の子供じみた嫉妬や言動さえも愛し、破滅的な男に求められようと、自らが生み出した愛の渦に絡め取られていく。

 芸術とそれを生み出す自己への愛だけで完結する天才にいら立ち、振り回される女たちにあきれながらもスクリーンから目が離せないのは何故だろう。

 監督が探し出したという新人俳優が憎たらしい程に美しく、女としては興味津々。だが親の立場としては即座に接近禁止令を発令したい。(スターシアターズ・榮慶子)

◇シネマパレットで上映中