【大城章乃通信員】琉球大学大学院人文社会科学研究科博士課程後期で、シマクトゥバの継承を研究する崎原正志さんがこのほどハワイ州を訪れ、英語でシマクトゥバを学べる「Rikka,Uchinaa-nkai!」第2版の完成報告会を行った。報告会はホノルル市にあるハワイ大学マノア校沖縄研究センターと慈光園本願寺で2日間行われ、ハワイ出身県系人を中心とする100人以上が完成を祝った。

第2版の作成に尽力した(右から)ジョン・イトムラさん、リー・トノウチさん、崎原正志さん、ブランドン・アキオ・イングさん、ノーマン・カネシロさん=ハワイ州

「Rikka,Uchinaa-nkai!」の完成を喜ぶハワイ出身県系人の皆さん

第2版の作成に尽力した(右から)ジョン・イトムラさん、リー・トノウチさん、崎原正志さん、ブランドン・アキオ・イングさん、ノーマン・カネシロさん=ハワイ州 「Rikka,Uchinaa-nkai!」の完成を喜ぶハワイ出身県系人の皆さん

 このプロジェクトは、崎原さんや琉球大学の狩俣繁久教授、島袋盛世准教授、儀保ルシーラ悦子さんが2010年から取り組んでおり、11年に「Rikka,Uchinaa-nkai!」第1版が完成。第2版の作成に向けハワイ、シカゴにいる利用者にアンケートを取り、中でも要望の多かった「文法」や「形容詞」についての説明を新たに加え、インターネット上で使用できる音声資料の作成も行った。

 今回から、ハワイ州在住でシマクトゥバの継承に取り組む県系4世のブランドン・アキオ・イングさんも編集に関わり、英語での説明もさらに理解しやすくなった。「大学レベルの教材としても十分に活用できる」と語る崎原さんは「この教科書を通してシマクトゥバに親しみを覚えてもらい、人々、土地、文化そして私たちと先祖をつなげる言語の大切さに気付いてほしい」と集まった人々に呼び掛けた。

 「Rikka  , Uchinaa-nkai!」第2版の完成は、県系人のシマクトゥバ継承に対する熱い思いによって実現した。崎原さんのハワイ訪問に向けて、県系4世で作家のリー・トノウチさん、ハワイ沖縄クリエイティブアーツ代表ジョン・イトムラさん、そしてノーマン・カネシロさんをはじめとするハワイの県系人で構成される琉球芸能団「御冠船歌舞団」による資金造成が行われ、100部を無料で配布することが可能になった。

 トノウチさんは「この教科書をみんなで共有することで、シマクトゥバに触れることができる。私たちの先祖の言語を守ることの大切さを広めていきたい」と話した。