引きこもりが長期化すると、家族ですら対応が困難になるケースもある。この場合、第三者による訪問支援(アウトリーチ)も期待されるが、接点をつくるのも一苦労だ。手詰まり状態を打開しようと「引きこもりを考える会おきなわ」の東邦治副会長は、絵はがきを送って関係を築く独自の手法を実践している。

長期に引きこもっている人に宛てて絵はがきを書く東邦治さん=名護市内

長期に引きこもっている人に宛てて絵はがきを書く東邦治さん=名護市内

 「仕事や同級生のことなどはタブーのキーワード。では何を書くかというと、私のことです」。支援する当事者に宛てた手紙には、季節のこと、桜が開花したことなど、とりとめのない話題が書かれている。

 それに返事がくることはなく、「片恋慕のような感じですかね」。それでも、続けることで報われることもある。1年半ほど前から絵はがきを送り続けた当事者が面会に応じ、今後の就労についても話し合うことができたという。

 北海道のNPOも2015年度の事業でこの手法を実践し、効果を上げていることを知った。「たとえ会えなくても、手紙を受け取れば赤の他人ではなくなる。今後、さまざまな支援が出てくるだろうが、専門的なマニュアルだけではなく、感性も大事だと思う」

 「引きこもりを考える会おきなわ」のメンバーは毎月1回、本島北部・中部、那覇の3カ所で定例会を開き、家族らと交流している。