あふれんばかりに盛られた骨汁(650円)の豪快さは、空腹をなおさら刺激する。店主津覇実史さん(46)が胸を張る「うちは一般大衆食堂」の面目躍如たるところだ。

だしの効いた一番人気の骨汁

「常連さんがよく来てくれる」と語る津覇さん。鍋を持ってくればお祝いの中身汁の注文にも応じる

だしの効いた一番人気の骨汁 「常連さんがよく来てくれる」と語る津覇さん。鍋を持ってくればお祝いの中身汁の注文にも応じる

 30品以上あるメニューは、豆腐や麩(ふ)のチャンプルー(各650円)にみそ汁(600円)、そば(550円)と定番がそろう。

 中でも、通りに面した看板に大きな文字で記された「骨汁」は店の看板だ。前日から豚のだし骨を弱火で8時間は煮込み、朝の仕込みで味を付ける。かつおの風味を効かせたさっぱりとした味わい。ベースのだしの取り方を変えたり、量を足したり引いたり、開店以来重ねる試行錯誤が詰まる。

 食堂を訪れるのは地元の常連を中心に、赤ちゃんを連れた若い家族、作業服姿の男性陣、沖縄料理に戸惑う観光客と幅広い。どんな人にも満足してもらおうと考えたのが、セットメニュー(850~900円)だ。そばやみそ汁といった基本の品に、とんかつ、サラダ、漬物、半ライスの4点が付く。「ボリュームがあるから、シェアもできるし、ガテン系の人でも満腹になるでしょう」と津覇さん。おすすめは、軟骨ソーキそばセット(850円)。昨年あたりからだいぶ増えたというアジア圏の客にも好評だ。

 にぎわいがピークのお昼時を過ぎても、閉店する夕方まで客足の途絶えることはない。厨房(ちゅうぼう)で腕をふるい続ける津覇さんの原動力は、空っぽになって下がってくる食器。「お客さんの満足が一目瞭然。『きれいに食べてるよー』って従業員のみんなと喜ぶんです」と笑う。渋る両親を説得し、28歳で開店して来年で20年を迎える。「もっとおいしくできると常に考えている」と話す姿から、街の食堂の誇りがこぼれた。(中部報道部・下地由実子)

 【お店データ】北谷町美浜1の2の10。営業は午前11時~午後6時。定休なし。テーブルと座敷で約50席。店前に25台分の駐車場あり。電話098(936)8032。