自分は今何歳で何をしていて、社会の中でどういう立ち位置か。生まれた日から、毎日コツコツ年齢を積み上げてきた自分がその時々に社会とどう関わってきたのか、何を感じていたか、これからどうすれば幸せになれるのか、を再確認させてくれる作品。

「アズミ・ハルコは行方不明」

 主人公は27歳の安曇春子。職場には結婚していないことをしつこく指摘してくるセクハラ上司、実家には祖母の介護に疲れたストレスフルな母、好きでもない男に捨てられてへこむダサい自分。

 それに引き換え、制服姿の女子高生の輝かしいこと。30代という未知のちょっとした恐怖を目前に控え、荒廃した町で、うだつの上がらない暮らしをする春子は、ある日突然「失踪」する。

 おとなしい春子が突如下した選択。今が嫌ならぶっ壊してやれ! そんな力みなぎる1本。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇桜坂劇場で3月25日から上映