沖縄タイムスで「憲法の新手」を連載中の憲法学者で、首都大学東京教授の木村草太氏の講演会「憲法施行70年、沖縄で憲法を考える」(主催・沖縄タイムス社、特別協力・連合沖縄)が30日、那覇市久茂地のタイムスホールで開かれた。名護市辺野古の新基地建設で日本政府が憲法の手続きを踏んでいないと指摘し、「憲法の原則は定着しても、精神は身についていないことが沖縄でよく分かる」と問題点を挙げた。

憲法と辺野古訴訟の関連性などについて話す木村草太首都大学東京教授=30日午後、那覇市久茂地・タイムスホール

 木村氏は辺野古新基地が運用されれば、県や名護市の自治権が制限されるため、憲法では法律的な根拠が必要と強調。翁長雄志知事の埋め立て承認取り消し処分をめぐる訴訟で、福岡高裁那覇支部が「日米安保条約に根拠がある」と判断したことに「そもそも条約と法律は違う。条約を根拠に自治権を制限すれば、憲法の要請を無視した脱憲になる」と追及した。

 埋め立てに合理性があるとした最高裁判決に対し、「危険の量だけではなく、質に目を向けると普天間より辺野古の方がましとは言えない」と県の反論に期待した。沖縄タイムス主催の木村氏の講演会は3回目。新著「木村草太の憲法の新手」の発刊を記念した。