名護市辺野古の新基地建設で、仲井真弘多前知事は2013年12月末、辺野古沿岸部の埋め立てを承認したとき、事実上の条件として米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止を求めた

▼安倍晋三首相は「できることはやる」と約束。承認後の会見で、運用停止の実現性を聞かれた仲井真氏は首相らの発言が「最高の担保」とし、政府がだますとは「ゆめ思っていない」と強調した

▼外務省沖縄事務所の川田司大使は30日、5年以内の運用停止を求める意見書を全会一致で可決した県議会代表に、運用停止は新基地建設を進めることが前提だったと明言した

▼14年2月にあった実務者協議で、県側トップとして出席した高良倉吉元副知事は運用停止は新基地建設とリンクさせないという認識の下で「政府とテーブルを囲んだ」と証言する

▼川田氏の発言が政府の本音であれば、埋め立て承認を得るため、運用停止を“えさ”にして、仲井真氏をだましたことになる

▼県議会だけではなく、普天間飛行場を抱える宜野湾市の佐喜真淳市長も「建設の進捗(しんちょく)とは関係なく、運用停止に取り組むべきだ」と訴える。政府が県と約束した運用停止までの期限は2年を切った。普天間飛行場の一日でも早い危険性の除去は県民の総意。運用停止をほごにしようとする政府に、党派を超えて、実現を迫る時である。(与那原良彦)