休日の午後、書店の児童書コーナーは子どもたちでいっぱいだ。人気は「おしりたんてい」や「かいけつゾロリ」などのシリーズ物。「ぐりとぐら」「しろくまちゃんのほっとけーき」などの名作は今も読まれ続けている

▼本の小宇宙に没頭する子どもたちの姿を写し取った「本をえらぶ日」(写真・吉岡一生)という写真集がある。「あくび」という絵本を広げる友だちの後ろで、大口を開けあくびをする男の子。どんな場面なのか、満面の笑みで本を見つめる女の子。1冊の本を十数人で取り囲む姿-

▼どれも山口県内の小学校で開かれた「選書会」の様子。教室や体育館に下関市内の書店「こどもの広場」が選定した絵本や児童書など約500冊を並べ、品定めをする

▼集まった子どもたちは「学校の図書室に入れてほしい」と思う本に、しおりを挟んでいく。しおりが多かった順に購入していく仕組みだ

▼友だちも一緒になって興味の赴くまま、思う存分試し読みをし、自分の感覚を信じて本を選ぶ経験は楽しく、豊かな心を育むに違いない

▼4月2日は童話作家アンデルセンの誕生日を記念した「国際子どもの本の日」。児童書に年齢制限はない。新年度が本格的に始まり、慌ただしくなる月曜日が来る前に、心を落ち着けて、子どもの本の世界に触れてみるのはどうだろうか。(玉城淳)