趣味や特技、性格、似顔絵などが書かれたA4サイズの特大名刺。入社16年目で畑違いの営業部に配属になったとき、ある企業の社長が見せてくれた。営業先に覚えてもらうならこんな工夫もしてみたら、と

▼気恥ずかしくて実践できずにいたが、慣れない肩書が入った名刺を手に、改めて自分自身に向き合う機会にもなった。新しい部署での仕事を前に2度目の入社式を迎える気持ちだった

▼新年度が本格的にスタートし、県内でも入社式や入学式などが続く。この時期に触れる経営トップの激励の言葉は、新入社員でなくても響く(4日付本紙)

▼目まぐるしく変わる経済環境の中、自ら考え、自身を磨き、学ぶ大切さを説くエールが目立つ。「自分を信じて努力する『人財』力の向上」「時代の変化に対応できる多様な感性を磨いて」。どれも気が引き締まる

▼富士重工業は1日、「さらにブランド力を高める」と社名を「SUBARU(スバル)」に変更した。吉永泰之社長は、価値を提供できるブランドとして生きる「決意表明」とコメント。好調な業績をバネに、変革期への新たな挑戦に潔さを感じる

▼仕事でも個人でもいかに付加価値を高めていけるか、が問われる時代ということだろう。荒波に向かうときこそ、やる気と実践が求められる。新年度に合わせて考えたいテーマだ。(赤嶺由紀子)