神戸大学大学院の末次健司特命講師(29)=生態学=ら研究グループは、2012年3月に本島北部で発見したラン2種がこのほど新種と認められ、「ヤンバルヤツシロラン」と「ツツザキヤツシロラン」と名付けた。植物分類学の国際専門誌「Phytotaxa(ファイトタクサ)」のオンライン版に7日、掲載される。

ヤンバルヤツシロラン(盛口満さん撮影)

ツツザキヤツシロラン(渡邊たづ子さん撮影)

ヤンバルヤツシロラン(盛口満さん撮影) ツツザキヤツシロラン(渡邊たづ子さん撮影)

 2種は光合成せずに、菌から養分を奪って育つ「菌従属栄養植物」で、ラン科オニノヤガラ属のハルザキヤツシロランの近縁。ヤンバルヤツシロランは高さ3~6センチで、長さ1・5センチほどの黒褐色の花を1~4個ほど付ける。ツツザキヤツシロランは高さは10~17センチ、長さ2センチほどの淡褐色の花を1~4個ほど付ける。

 菌従属栄養植物は光合成をしないため、葉を持たない。新種2種は開花時以外は地中などで育ち、3月中旬から下旬の約1週間の開花時のみ、地上に姿を現すため発見が難しいという。

 末次さんは「菌従属栄養植物は生態系に余裕がある安定した森林でなければ生育できない。今回の発見はやんばるの森の豊かさ、貴重さが改めて示された」と語った。

 菌従属栄養植物は国内で約50種が確認されているが、研究は十分には進んでいないといい、「今後もやんばるで新種が見つかる可能性がある」とした。