沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が埋め立て工事の第1段階となる護岸建設工事を20日に着手する方針であることが6日、分かった。複数の防衛省関係者が明らかにした。沖縄県は護岸の基礎部分に当たる大型ブロックなどが海底に投下され次第、差し止め訴訟を提起する考えだ。

米軍キャンプ・シュワブの海岸に重機を使って石を敷く作業員=3日午後、名護市辺野古(下地広也撮影)

 防衛局は汚濁防止膜の設置作業を進めており、完了次第、護岸の基礎となる捨て石と、捨て石を固定するための被覆ブロックを海底に投下する予定。気象状況によっては作業が遅れ、下旬にずれ込む可能性もある。

 工事で海底の地形を改変する際に必要な県漁業調整規則に基づく岩礁破砕許可は3月31日を期限に切れており、県は再申請を防衛局に求めている。一方、国は海域の漁業権が消失したとして破砕許可は必要ないと主張している。

 県は、岩礁破砕行為を確認するために米軍へ臨時制限区域への立ち入りを求める方針だが、認められない可能性が高い。仮に破砕行為そのものを確認できなかった場合でも、護岸建設に伴い大型ブロックなどが投下されれば「岩礁破砕行為の可能性が高い」として、工事の差し止めを求める訴訟を起こす。工事を一時的に中断させる仮処分も申請する見通しだ。

 一方、差し止め訴訟で、行政機関同士が争う例は極めてまれ。県側は実質審理入りまでに「原告適格」や「法律上の争訟」など高いハードルを越える必要がある。提訴には県議会議決が必要で、4月から5月の臨時会開催を想定している。(政経部・大野亨恭)