沖縄県が、沖縄戦で日本軍第32軍直轄の朝鮮人部隊に所属していた軍属2人の「平和の礎」(糸満市摩文仁)への追加刻銘を認めたことが6日までに分かった。遺族らが刻銘を求めていた。県や県議会などに働き掛けていたNPO法人沖縄恨之碑の会(安里英子代表)に、このほど決定通知が届いた。3月に開かれた県幹部らでつくる審査会で決定した。正式発表は5月中旬ごろ。

(資料写真)平和の礎

 刻銘が決まったのは、第32軍直轄の特設水上勤務第104中隊に所属していた権云善(クォンウンソン)さんと、朴熙兌(パクフィテ)さんの2人。韓国・北朝鮮出身者の追加刻銘は2010年度以来、7年ぶり。これまでに447人が刻銘されている。

 同会の沖本富貴子さんは「県が柔軟に対応してくれ、画期的なことだ。遺族が高齢化しており、今後、追加刻銘の希望者を募ることは難しいと思うが、県が『礎』の趣旨を遺族らに説明し、刻銘への理解を得る努力をしてほしい」と話した。

 県はこれまで、沖縄戦で亡くなったことを証明する公的書類がなければ申告票を受理できないとの立場だったが、同会が提出した複数の資料などを審査し、決定した。研究者の調査では沖縄戦に動員された朝鮮人は数千人とされている。