【松田良孝台湾通信員】2019年に台湾から与那国を目指す竹製のいかだがほぼ完成した。国立科学博物館の「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」(代表・海部陽介人類研究部・人類史研究グループ長)が台湾の国立台湾史前文化博物館(張善楠(チャンシャンナン)館長、台東市)と共同で、3月24日から台湾南東部の台東市内で製作してきたもので、6月10、11日には台東近海でテスト航海を行い、黒潮の中でいかだの性能を試すことにしている。

ほぼ完成した竹製のいかだ=13日、台湾・台東市(国立台湾史前文化博物館提供)

 製作には台湾の先住民族の一つ、アミ族の工芸家らも参加。台東地区に自生する竹と籐(とう)を使い、アミ族の伝統的な製法を参考にしながら、スピードが出るように工夫を加えた。海部グループ長によると、表面の仕上げや、部材として使っている竹の補修などが残っており、完成後は、浮力などを確認して乗船する人数を決める。

 同プロジェクトは、16年に与那国島自生のヒメガマという草を束ねて作った草舟で与那国から西表への航海を試みており、海部グループ長は「草舟とは違う舟ができた。今後、実際に海に浮かべてみることになるが、どうなるか楽しみ」と話す。