米ロサンゼルスの中心部から東に1時間半ほど内陸部に入ったリバーサイド。ここに暮らすウィリアムス兄妹は、兄のハリーさん(20)がカリフォルニア大学リバーサイド校に通う大学生、妹のマコさん(16)はキングハイスクールに通う高校生。二人の母方のルーツは沖縄にあり、小さいころは沖縄とハワイの実話をもとにしたミュージカル「海から豚がやってきた」のロサンゼルス公演に出演したほか、世界のウチナーンチュ大会に沖縄県から招待を受けて海外のウチナンチューとして参加した。

共にマーチングバンドのパーカッションという共通の話題で盛り上がるウィリアムス兄妹=米カリフォルニア州リバーサイドの自宅

 当時は二人ともまだ小学生。ハリーさんは大会の前にも、在米日本語テレビ局の沖縄の戦争跡地を訪ねるドキュメンタリーに出演し沖縄を訪問。その際、沖縄のテレビ局や新聞社から取材を受けたことを今でもよく覚えているという。

 その後、ハリーさんはテコンドー、マコさんはフィギュアスケートに熱中した。ハリーさんはテコンドーの国際試合で韓国にまで遠征するほどの腕前で、リオ五輪への出場も期待されていたようだ。だが中学、高校で続けたマーチングバンドのパーカッションに魅せられ、テコンドーよりも音楽と大学進学を選択した。さらにバンド活動を通じて、マクドナルドやフォードなど大手企業のテレビコマーシャルにも出演を果たした。

 一方のマコさんも、小学校、中学校でマーチングバンド活動をしながら、取り組んでいたフィギュアスケートでの実力が認められ、ソロ・アイスダンスでは全米チャンピオンシップで金メダルを獲得した実力者だ。彼女もスケートでのオリンピック出場を夢見ていたが、足をけがして2年間滑ることができず、今は兄と同じくマーチングバンドのパーカッションの活動を続けている。昨年の冬休みにはパリ遠征に参加、エッフェル塔の前で演奏するという貴重な経験も積んだ。

 母親の恭子さんは「今は二人そろってパーカッションの世界にのめり込んでいる。家でもドラムパットで練習し、共通の話題で盛り上がって楽しそう。二人とも以前は琉球舞踊の舞台にも立っていたし、マコは三線も習っていた。いつかまた、琉球の伝統芸能の良さに目を向けて舞台に立ってくれる日が来たらうれしい」と二人の成長に目を細めながら語った。(ロサンゼルス通信員 福田恵子)