島ぜんぶでおーきな祭「第9回沖縄国際映画祭」(主催・同実行委員会)の一環で21日、93歳の新人監督がデビューする。宜野湾市の遠藤保雄さんが1950年代から沖縄で撮りためた8ミリフィルムなどを、沖縄アーカイブ研究所がデジタル化し編集。那覇市牧志のよしもと沖縄花月で午後5時から、沖縄ヒストリカルムービー「デジタルで甦(よみがえ)る8ミリの沖縄」と題し上映される。遠藤さんは、23日に国際通りであるレッドカーペットを歩く予定で「めったにないチャンスを撮影しただけ。少し恥ずかしいな」と謙遜した。(学芸部・天久仁)

アイゼンハワー米大統領来沖時のパレードの一場面=1960年6月19日(遠藤保雄さん撮影)

空から撮影した米軍の住宅エリア=1959年、那覇市天久付近(遠藤保雄さん撮影)

熱気あふれる糸満大綱引の様子=1957年、糸満ロータリー付近(遠藤保雄さん撮影)

撮りためた8ミリフィルムを手にする遠藤保雄さん=17日、宜野湾市大山

アイゼンハワー米大統領来沖時のパレードの一場面=1960年6月19日(遠藤保雄さん撮影) 空から撮影した米軍の住宅エリア=1959年、那覇市天久付近(遠藤保雄さん撮影) 熱気あふれる糸満大綱引の様子=1957年、糸満ロータリー付近(遠藤保雄さん撮影) 撮りためた8ミリフィルムを手にする遠藤保雄さん=17日、宜野湾市大山

 ■警備をかいくぐって…

 宮城県出身の遠藤さんは1950年、米軍から高圧送電線技師として招かれ、沖縄に移り住んだ。着任と同時に軍属の知人を通して当時高価だった8ミリカメラを入手。自身の仕事や家族の成長の記録をカラーフィルムで撮影したほか、県内各地の地域行事に出向いて当時の様子を撮りためた。

 「酒もゴルフもやらず、休日は撮影に没頭した」と遠藤さん。フィルムには1957年の糸満大綱引や、1960年6月19日にアイゼンハワー米大統領が来沖した際のパレードの様子などが収められている。「警備の間をかいくぐって近くに寄った」と振り返った。

 ■当時を知るきっかけに

 デジタル化や編集作業に携わった同研究所プロデューサーの真喜屋力さん(50)は「映像にはタイトルや日時、エンドマークが示されており、アマチュアながら『監督』の作品といっていいほどだ」と評価した。

 作品は約90分間で、名護市で写真館を経営しながら同じく8ミリフィルムで当時を撮影し続けた故屋冨祖正弘さん(1926~2007年)撮影分や、県民から寄せられた映像も含まれる。

 上映後は遠藤さんを交え、撮影時を振り返るトークの時間もあり、真喜屋さんは「当時の状況をより詳しく知る機会になればうれしい」と参加を呼び掛けた。

 入場は無料。チケットは当日会場で上映開始1時間前に配布する。