運輸安全委員会は27日、那覇空港で2015年6月に航空自衛隊所属のCH47ヘリが滑走路上空を横切り、全日空機が離陸を中止するなど、民間機2機の離着陸に影響したトラブルの調査報告書を公表した。全日空機に出された離陸許可を空自ヘリの操縦士が誤認したことや、着陸のやり直しを求める管制の指示の遅れなどが原因とした。一連の事故でけが人はなかった。

那覇空港のトラブル経過

 報告書によると、発生は同年6月3日午後1時24分。管制の許可を受けた新千歳空港行きの全日空機(乗員乗客83人)が離陸に向け滑走した際、離陸許可を誤認した空自ヘリ(7人搭乗)が滑走路左脇の誘導路から離陸して全日空機の経路に接近したため、重大な危険を感じた機長が離陸を中止した。さらに着陸許可を受けた後続のJTA機(乗員乗客44人)が着陸したため、滑走路上で民間機同士の距離が約570メートルまで接近した。

 空自ヘリが離陸したのは、操縦士らが離陸する全日空機に気づくのが遅れた可能性があり、管制からの指示がよく聞こえていなかったのに内容を確認しなかったことなどが原因とした。

 JTA機は、機長の経験などから安全に着陸できると判断した上、すでにエンジンの「逆推力」の操作が行われていたため、着陸をやり直せず、「他の航空機が使用中の滑走路への着陸」にあたる重大インシデントにつながったとした。