粟国島の西端、筆ん崎(海抜約90メートル)の一帯は「最も端」という意味で地元ではマハナと呼ぶ。晴れた日は海の向こうに沖縄本島や久米島、慶良間諸島などを望める景勝地だ。そこに「喫茶まはな」がある。

粟国島カレー。モチキビ入りのごはんは、島の形で出てくる。特有の食感と甘みが広がる

粟国村で唯一、ほぼ毎日開いている飲食店「喫茶まはな」

喫茶まはなの場所

粟国島カレー。モチキビ入りのごはんは、島の形で出てくる。特有の食感と甘みが広がる 粟国村で唯一、ほぼ毎日開いている飲食店「喫茶まはな」 喫茶まはなの場所

 粟国村発行の観光ガイド本は「ごはんはどこで食べることができる?」という問いに「選択肢はそれほどありません」と答える。現在、予約や事前確認なしで入れる飲食店は人口700人余りの島に三つ。うち二つは不定休。村観光協会の直営店「まはな」は旧盆、新正月、旧正月を除けば開いている。

 昨年から売り出し中なのが「粟国島カレー」(400円)。型抜きで島をかたどったごはんは、島特産のモチキビ入り。料理で出すのは、島でもまはなだけだ。酸味が強めのルーがモチキビ特有の甘みやもちっとした食感を引き立てる。

 一番人気のぜんざい(300円)は島産の黒糖や金時豆を二日間かけて仕込む。氷をひく機械は那覇市で食堂を営んだ島出身者から譲り受けた品で、機械任せではなく、人の手でひく強さを整え、ふわりと仕上げる。煮汁と絡むと、のどごし滑らかで味わい深い。

 季節や天候次第で客数が読みづらく、離島で貴重な食材を無駄にしないためインスタント品も使う。台風の余波で定期船が1週間止まった昨年、島に閉じ込められた観光客や1人暮らしの年配住民で店はごった返した。

 スタッフの1人、与那康旬さん(63)は「珍しい鳥や景観を探して、訪れる観光客との会話が楽しい。住民も含め、島でできる限りのおもてなしをしたい」と話していた。(南部報道部・堀川幸太郎)

 【お店データ】粟国村西1548。営業時間は平日午前9時~午後3時、土日祝日は午後5時(4~10月は午後5時半)まで。旧盆、新旧の正月が休み。20席で駐車場あり。問い合わせは粟国村観光協会、電話098(896)5151。