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  • 観光客数が過去最高を更新する中、ごみの量や水の使用量が増加
  • 国際通りでは花のプランターがごみ箱代わりにされ県が撤去を決定
  • ダム貯水率は5割を切り、給水制限など生活に影響が出る可能性も

 沖縄県内への観光客数が過去最高を更新する中、ごみや水の使用量の増加など生活インフラへの影響を懸念する声が高まっている。ごみのポイ捨てや飲食店での食べ残しなどでごみ排出量が増加。県はごみのポイ捨てが多い国際通りのプランターの撤去を決め、那覇市は飲食店などにごみの減量を呼びかける。県内ダムの貯水率は5割を切る中、人口増加に加え、観光客の急激な伸びが水不足の一因になりかねないとの指摘もある。(社会部・伊藤和行、川野百合子)

ペットボトルや紙くずが捨てられた国際通りのプランター。5月以降に撤去されることになった=那覇市松尾

 県は4月、2016年度の観光客数が876万9200人に達し、4年連続で過去最高を更新したと発表。21年度までの入域観光客数の予想も、従来の1千万人から1200万人に上方修正した。

 観光客増加に伴い、県内のごみ総排出量は増えている。15年度は県全体で約44万8千トン、那覇市で約10万トンと、いずれも08年度から増加傾向にある。同市は5月以降、ホテルなどの大規模事業所や飲食店などに、食べ残しを減らすよう呼びかけるチラシを配布することにした。

 観光客でにぎわう国際通りでは、同市の条例で路上喫煙やポイ捨ては禁じられているが、効果のほどは定かでない。

 県は14年度から観光客を歓迎するため、国際通りにプランターを120個設置し、ハイビスカスなどを植えてきたが、プランターの中にごみのポイ捨てが頻発。5月以降、一部を残して撤去することを決めた。県南部土木事務所の担当者は「残念だが、プランターがごみ箱のようにされている現状では仕方がない」と話す。

 国際通り沿いにある宝飾店の店頭で掃き掃除をしていた店員の大城信子さん(65)は「掃除してもまたすぐ捨てられる。行政がもっと厳しく注意してほしい」。

 海外からのクルーズ船が発着する那覇クルーズターミナル。近くの公園でゲートボールをしていたお年寄りのグループによると、公園で飲食したごみを置いていく観光客が増えたという。「ごみを拾うのは私たち。マナーを守ってほしい」と話した。