沖縄市登川の通所介護センター「登川の里」(福里悦子施設長)に入所している島袋カメさんは1914年生まれの102歳だ。センター利用者や入所者の中で最高齢。いつも周囲に笑いを振りまき、年齢を感じさせない元気さで、福里施設長は「利用者や職員らに大きな元気を与えている」と語る。

102歳とは思えない声量で「軍人節」を歌う島袋カメさん=4月28日、沖縄市登川の「登川の里」

 島袋さんが入所したのは04年。入所前に左大腿(だいたい)骨を3度と右上腕部を骨折した。しかし、センターでの日常生活では、車いすに頼るものの食事やリハビリの簡単訓練は全て左手でこなす器用さだ。

 戦争で夫を亡くしたが、持ち前のパワフルさで2男1女を女手一つで立派に育て上げた。

 一番の楽しみは食事とカラオケ。歯が丈夫な島袋さんの食事は職員と同じ通常食。好き嫌いは全くない。職員が気を使って流動食を提供すると、通常食を要求するという。

 小中学校の音楽教師を36年間務めた福里施設長は、音楽がもたらす脳の活性化を重視し、毎日約1時間程度のカラオケタイムを取り入れている。カラオケタイムが始まると、島袋さんは一番前に陣取り、おはこの民謡「軍人節」を歌う。

 「天(てぃ)ぬん知りみそち 月(ちち)ん知りみそち 里が行く先や照らしたぼり(天もお知りになってください、月もお知りになってください あなたの行く先を照らしてください)」。語れども尽きない夫への愛情を込め、特に「つらね」の部分には力がこもる。

 「2、3日したら帰ってくるからねと言った夫は永遠に帰って来なかったよ。戦争は絶対やったらだめだ」と島袋さん。

 管理者の荷川取佑太さんは「何事にも興味を示す島袋さんの頭の回転の速さにたじたじです。健康長寿の秘訣(ひけつ)かな」とさらなる長寿を願う。(翁長良勝通信員)