【南城】市玉城糸数に4月にオープンした「糸数カプラファーム」の仲村嘉則代表(56)は、県内でも最大規模の約120頭のヤギを飼育し、生産から流通までの6次産業化を目指して取り組んでいる。「沖縄が誇るヤギ文化を県内外に広げていきたい」と意気込んでいる。(南部報道部・知念豊)

年内のレストランオープンに向け取り組む「大地」の仲村嘉則代表(左から2人目)=4月日、南城市玉城糸数の糸数カプリファーム

 市内で自動車修理工場を営む仲村代表は農業で起業するという長年の夢をかなえようと、昨年8月に農業生産法人「大地」を立ち上げ、準備を進めてきた。

 イタリア語でヤギを意味する「カプラ」を名前に付けたファームを4月1日にオープン。農業用ハウスを利用した飼育小屋では、日本ザーネン種やボア種、ヌビアン種の計3種類のヤギを飼育している。

 湿気や暑さを嫌うヤギにストレスを与えないよう、ケージを高床にし、風通しの良い開放的な造りになっている。衛生や防疫面も考慮し、ふんは床下に設置したベルトコンベヤーに落とす仕組みを取り入れ、これまで重労働だったふんの処理を手軽にできるようにした。ふんは堆肥として再利用する。

 仲村代表は、2年後の年間500頭の出荷を目標に、今後飼育数を200頭まで増やす考えだ。飼料もウコンやモズク、月桃など市の特産物が使えないか模索しており、「将来は『南城ブランド』として売り出したい」と話す。

 年内にはファーム隣に直売店とレストランを開店させる計画で、枝肉の販売やヤギ乳を使ったジェラートやチーズ、ヨーグルトといった商品開発も進める。レストランでは「ヤギ御膳」などのコース料理も提供したいと意欲的だ。市内約30人のヤギ生産家らでつくる「南城市山羊生産部会」の安和朝三会長(75)は「県内ではヤギ肉の消費が増え、需要に対して供給が追いついていない」と説明し、部会でも飼育数増加に力を入れているという。

 多頭飼育で大量出荷を目指す仲村代表の取り組みに期待し、「非常に先進的な飼育方法で会員のモデルケースになっている。われわれも協力してぜひ成功させたい」と話した。