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  • 外国人留学生の「不法就労」問題について、自民党が提言をまとめた
  • 就労状況の入管への報告を義務付け。管理が整えば上限時間延長も
  • 生活維持のため、働かざるを得ない環境への配慮の必要性も指摘

 【東京】自民党の1億総活躍推進本部(本部長・川崎二郎元厚生労働相)は10日、外国人留学生が入管難民法の上限(週28時間)を超えて「不法就労」している問題について、マイナンバーを活用して就労(資格外活動)実態の管理を徹底した上で、上限時間の緩和を検討するとした提言をまとめた。6月に閣議決定する政府の経済財政運営の指針「骨太方針」に反映させるよう、11日に加藤勝信1億総活躍担当相へ提言書を手渡す。

 提言は、資格外活動を把握し、管理する仕組みがない現状を問題視。入管難民法やマイナンバー法を改正し、留学生の労働状況を各地方入国管理局に報告することを全雇用主に義務付けるとした。資格外活動の厳格な管理が整った場合、上限時間を延ばすことも検討するとしている。具体的な時間は明記されていない。

 一方、日本語学校の管理を巡り、現在は法務省の管轄で取り締まりに重点が置かれていると指摘。学校の質を確保する責任が曖昧な点を改善するため、文部科学省を所管官庁に据える方針を明記した。

 日本での就職を望む留学生のうち半数しか就職できていないとし、留学生と日本企業のミスマッチの解消や受け皿拡大など就職支援策も求めた。

 提言は「真の入国目的が勉学ではなく就労で、週28時間を超えてアルバイトする留学生も多数見受けられる」としつつ、生活維持のためにバイトせざるを得ない留学生の環境にも配慮する必要があると指摘。留学期間中の就労も積極的に活用し、日本国内の労働力不足を補うとした。

 推進本部は、子育てや医師不足、若者の雇用、65歳以上の働き方など六つのプロジェクトチーム(PT)を作り、提言内容の検討を進めてきた。外国人留学生問題は「誰もが活躍する社会をつくるPT」(座長・穴見陽一衆院議員)がまとめた。(東京報道部・西江昭吾)