「自分が教室に入った瞬間、クラスのみんながシーンとなるんすよ。居場所なんてないっすよ」。不登校の男子中学生のそんな言葉が耳に残っているという。

毎月1回の「いどばたごはん会」。地域から新鮮な野菜が届けられる=那覇市繁多川公民館

 那覇市繁多川公民館を指定管理運営しているNPO法人1万人井戸端会議の續(つづき)洋子副代表は、公民館に出入りする子どもたちのつぶやきに聞き入る。窓口で彼氏の話をしていく女子高校生もいれば、学校で嫌なことがあったと愚痴をこぼしていく小学生もいる。

 学校に居場所がないと言った不登校の中学生は公民館に通ううち徐々に心を開き、清掃や畑仕事などを手伝い始めた。自信を失いかけていたが、公民館の利用者に「がんばってるね」「ありがとうね」などと声を掛けられる機会が増え、高校進学の意欲を取り戻した。

 續さんは「登校はできないけど公民館には来られるという子もいる。公立公民館は誰でも利用できる生涯学習施設。さまざまな子にとって安心できる場所になれれば」と語る。

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 繁多川公民館はこれまでも子どもの活動に積極的に取り組んできた。ジュニアボランティアには中高生約80人が登録。高校生のリーダーたちが集まり、夏休みには敷地内でキャンプをする「都会でサバイバル」などを企画している。子育て中の親子の孤立を防ぐための「出張保育」や小学生対象の市放課後子ども教室も開いている。