子供の教育で悩む親は多い。厳し過ぎないか? 甘やかし過ぎていないか? 世間の教育論に振り回され右往左往する。私もそうだった。

「はじまりへの旅」の一場面

 アメリカ北西部の森で現代社会から切り離された生活を送るキャッシュ一家。学校へは通わず父親の厳しい教育方法でどの子も6カ国語を話し、運動能力はアスリート並み。ホットドッグもコーラも知らないが、彼らの生活は充実しているかに見えた。町で療養していた母親が死ぬまでは…。

 子育てに正解はないのだと思う。映画の中でも保守的な祖父母と、父親の子育て論は一向にかみ合わないが、だからといってどちらかが圧倒的に正しい訳でもない。

 語られるのは正しさではなく覚悟だ。子供の未来を信じて選択する行動と、結果がどうあれ受け止める覚悟だ。父の愛のゆるぎなさが温かい。(スターシアターズ・榮慶子)

シネマパレットで上映中