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  • 県内4校の介護福祉士学科(定員160)は入学74人(46%)で定員割れに
  • 低賃金・重労働のイメージと、少子化や雇用情勢改善などが主な要因
  • 2025年には介護職4千人不足が見込まれ、業界や県は懸命にPRする

 全国で介護の担い手不足が深刻化する中、国家資格の「介護福祉士」を育てる学科がある県内4カ所の専門学校全てで定員割れが続き、2017年度の養成学科の入学者数は4校合計で定員(160人)の46・3%、74人にとどまることが分かった。「低賃金・重労働」のマイナスイメージに加え、少子化や雇用情勢の改善による介護職離れが主な要因とみられる。県によると、団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる25年には、県内で4千人余の介護従事者の不足が見込まれ、専門職の養成は急務。各校は魅力のPRに懸命だ。(社会部・新垣綾子)

介護福祉士養成校(4校)の入学者

県内の介護福祉士養成校や介護職のPRパンフレット

介護福祉士養成校(4校)の入学者 県内の介護福祉士養成校や介護職のPRパンフレット

 介護福祉士の養成学科があるのは沖縄福祉保育専門学校(那覇市)、沖縄リハビリテーション福祉学院(与那原町)、沖縄アカデミー専門学校(豊見城市)、ソーシャルワーク専門学校(北中城村)で定員は各学科40人。これに対し17年度の入学者は各14~25人となり、定員に占める充足率は35~62・5%にとどまった。5年前は4校合わせて128人が入学したが、16年度には100人を切って75人に。減少傾向に歯止めがかからず、沖縄アカデミーは80人だった定員を17年度、半分にした。

 各校からは「介護職は社会的地位が低く、誰でもできる仕事というイメージが強い」「本人のやる気に、親や進路指導の教師がストップをかけるケースも多い」との悩みが聞こえる。学生は職業訓練生として転職を目指す社会人の割合が増え、高校新卒者などの確保は共通した課題だ。

 一方、県は介護・福祉の魅力発信のため学校訪問やイベント開催などに取り組む養成校や団体などへの補助として、17年度は当初予算に2040万円を計上している。

 4校は2カ月に1度、連絡会を持ち、学生の現状や教育方法、合同イベントなどについて意見交換。各校の特色や卒業生を紹介したパンフレットを共同制作し各地で配布するなど、連携して人気の底上げを狙う。

 関係者は「離職者が多いと敬遠されがちだが、養成校でしっかり学んだ有資格者は定着率が高く、昇給や手当など待遇も改善している。超高齢社会の最前線で働く安定した仕事として、多くの若者に挑戦してほしい」と呼び掛ける。