【松田良孝通信員】5月10日は沖縄では「黒糖の日」。残念ながら台湾に黒糖の日はないが、沖縄の黒糖は台湾でも使われている。台北市内3カ所に店を出す肉まん店「潮州(チャオチョウ)包子(バオツ)」は3年ほど前から沖縄の黒糖を使った蒸しパン「沖縄饅頭(マントウ)」を販売する。

沖縄の黒糖を使った「沖縄饅頭」=台北市南港区

 店名にもなっている潮州包子(肉まん)が1個20元(約70円)と商品の中で最高値だが、沖縄饅頭はこれに次ぐ1個18元(約65円)。それでも、「よく売れます」と店員は言う。

 手のひら大の沖縄饅頭はほんのりと甘い香りを漂わせ、色はしっかりとしたこげ茶色。味も申し分なく、もちもちとした食感とともに優しい甘みが口に広がる。

 南港(ナンガン)区の店舗へ買いにきた元教員の林継廷(リンジティン)さん(63)は「とてもおいしい」と太鼓判。沖縄を2度旅行した経験もあり、「沖縄の田舎は台湾の1950年代と似ていて懐かしい感じがする」と話した。

 店名の「潮州」は中国南部・広東省の都市の名前で、店主の祖父の出身地。孫に当たる店主は台湾生まれ。「広東潮州の味。常連客は日本への土産に買っていく。絶対においしい」と胸を張る。味自慢のラインアップに沖縄の黒糖も一角を占める。