「なぜ」「まだまだやれると思ったのに」。沖縄県東村が生んだ女子プロゴルフ界のスーパースター、宮里藍選手(31)の突然発表された今季限りでの引退に、地元の誰もが驚いて残念がり、惜しむ声が相次いだ。「まだ現役生活は残っている。最後に優勝して」とのエールも出た。

兄優作選手(左)を応援する宮里藍選手=11日、名護市・喜瀬CC

「宮里藍引退へ」の号外を手に取る人たち=26日、那覇市久茂地

兄優作選手(左)を応援する宮里藍選手=11日、名護市・喜瀬CC 「宮里藍引退へ」の号外を手に取る人たち=26日、那覇市久茂地

 プロゴルフで活躍する宮里3きょうだいらの功績を伝えようと、4月にオープンしたばかりの東村文化・スポーツ記念館。午後4時すぎ、宮里選手の引退がテレビのテロップで流れると、大嶺進一館長は大きく目を見張り「本人の決断だから」と声を詰まらせた。「あと3~4年はいけると思った。前の大会でもスコアを伸ばしていたのに、さびしいよ」と言葉少なだった。

 宮里選手が生まれ育った平良区の池原太区長(40)もテレビの速報で知った。兄の聖志選手と同級生で、小さい頃は宮里家で宮里選手と一緒にパット練習をしたことも。「本当にびっくり。引退理由は何なんだろう」と気にしつつ、「まだ現役生活は残っている。彼女なら最後は優勝で飾ってくれる」と期待をかけた。「藍ちゃんは小柄だが、それでも夢をかなえた。子どもたちに与えた影響は大きい。引退後もゴルフに関わってほしい」と望んだ。

 宮里選手の母校、東中学校に通う3年生の比嘉のあさん(14)は「憧れの存在だった。活躍をテレビで見られなくなるのはさびしい」と惜しんだ。

 父優さんが支配人を務める名護市のゴルフ場には報道陣が詰め掛けた。だが、優さんは練習場を通して「(宮里選手の)29日の記者会見まではノーコメント」とし、対応しなかった。

「盟友」やファン驚き

 豊見城市内のゴルフレンジで息子と一緒に練習していた手登根渉さん(33)=同市=は、宮里藍選手のプロデビュー戦でキャディーを務めたいわば「盟友」だ。「もったいない」「クラブが進化し、若手やアマチュアでもプロに匹敵するくらい飛ぶようになった」と分析。しかし、宮里選手のアプローチや小技は「まだまだ世界で通用するし、戦える」と力を込め、引退を惜しんだ。

 同市での会合の帰り道、一報を聞いた金城秀雄さん(69)は「えっ」と足を止めた。「ついこの間試合を見て、そろそろ復活の兆しが見えたなと思っていたのに」と驚きを隠せない表情。仕事帰りに那覇メインプレイスを訪れた有銘末子さん(74)も「びっくりした。まだ若いのに」と目を丸くした。

 学生の伊藝優輝さん(19)=うるま市=は「引退にはちょっと早いかな。お疲れさまでしたと声を掛けたい」と世界で戦った宮里選手をねぎらった。

号外5000部発行

 女子プロゴルファー宮里藍選手(31)の引退発表を受け、沖縄タイムス社は26日午後、号外5千部を発行し、那覇市内や中北部で配布した=。