【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が戦闘地の前線部隊に最先端の戦場技術兵器を与える計画を立ち上げたのは約5年前。試行錯誤を重ねた末に、米本土での試用試験に成功した。実験部隊「ダークホース」の沖縄配備は、戦闘環境での実用化を見極める目的があり、米軍内で注目と期待が集まっている。

昨年11月にカリフォルニア州トゥエンティーナインパームス地対戦闘センターで訓練する米海兵隊実験部隊「ダーク・ホース」(米海兵隊提供)

 「ダークホース」がカリフォルニア州などで実験した新兵器は、無人機(ドローン)やスマートフォン型の最新通信機器、支援ロボットなどコンピューターを搭載した最先端兵器だ。

 米国防総省は国防高等研究事業局の主導で、戦闘地で遠方の敵を検知できる通信方法や部隊の移動手段、攻撃方法など、従来の戦闘の在り方を変えるための装備品の開発に試行錯誤を繰り返してきた。

 しかし、コンピューターを搭載した装備品は、戦闘地では敵国に妨害される恐れがあるなどの理由で全地球測位衛星システム(GPS)が使えないため、リアルタイムでのデータの共有や通信ネットワークが機能しないなどの理由で失敗を重ねてきた。

 戦闘地での最小規模の部隊は12人程度からなるもので、ライフルや手りゅう弾、軽機関銃、無線機などの最小限の機器を携行し、徒歩で移動する。

 米海兵隊当局は、実験の詳細などは明らかにしていないが、複数の米海兵隊筋によると、沖縄での訓練は、「ダークホース」の少数部隊と第31海兵遠征部隊で分隊を組織し、実際に戦闘地での実用化が可能となるかどうかを焦点に訓練するほか、兵士と司令部を通信ネットワークでつなぐ機能なども試されるという。

 米海兵隊トップのネラー総司令官は「同実験が成功すれば、海兵隊に新たな機能が加わることになり、軍事費削減で縮小された規模を再び拡大することもできる」などと意欲を示しており、沖縄での実験結果に期待を示している。

 訓練には、垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイなども参加する見通し。