米軍のパラシュート降下訓練を巡り、米軍と防衛省の間で意思疎通を欠いたやりとりが続いている。今月10日の嘉手納基地でのパラシュート降下訓練に続き、31日、6月1日に予定していたうるま市津堅島の訓練水域を使った訓練も事前に通告がなく、またしても航空情報(ノータム)で知らされる事態に、稲田朋美防衛相も不快感を示した。

米軍嘉手納基地で夜間にパラシュートで降下する米兵=5月10日午後8時3分、嘉手納町役場から(金城健太撮影)

 「通告が行われていないにもかかわらず、パラシュート降下訓練を行う旨のノータムが発出されていることを確認した」

 30日の会見で稲田防衛相はこう述べ、米側に津堅島での訓練の中止とノータムの削除を要求したことを明らかにした。結局、午後1時ごろ、米軍から「ノータムは事務的不備だった」と連絡があり、ノータムは削除された。だが、事務的不備の内容については明らかにされていない。

 防衛省が米軍に不信を募らせる発端は、今月10日の嘉手納基地でのパラシュート降下訓練強行だ。日米合同委員会で合意している同基地でパラシュート降下訓練が許される「例外」について、事前に認識を共有できなかったためだ。

 そのほとぼりも冷めぬ中、津堅島のパラシュート降下訓練の情報がノータムに記載され、防衛省関係者は「もう、かばいきれない」と吐き捨てる。別の関係者は米軍との意思疎通が良好でないことに、「こういう状況は、米国にとってもよくない」と嘆いた。