独自の「琉球花三島」の技法で知られる沖展会員の陶芸家、親川唐白さん(71)=沖縄市=が、日光東照宮(栃木県)からの依頼を受け、同宮に永代奉納する新作品「銀河・愛満ちる世界」を完成させた。新たな試みとして、3種類の上薬を調合して青色を強調し、銀河の壮大なイメージを表現。親川さんは「世界中で争いが絶えない中、宇宙規模から見ると私たちはちっぽけな存在」とし、恒久平和の願いを込めた。(中部報道部・赤嶺由紀子)

日光東照宮に奉納される新作品「銀河・愛満ちる世界」と親川唐白さん=30日、沖縄市・琉球花三島窯元「親川陶芸」

 日光東照宮では「平成の大修理」と呼ばれる約40年ぶりの大規模修復作業を終えたことから、国内の優れた美術家を推薦し、7月に開催する展示会への出品と、社会貢献事業として「奉納美術作品永代貸与」の協力を求めた。沖縄県内では親川さんに依頼が来た。

 永代奉納する美術品は今後、教育・福祉のために活用することや「平和への慈愛の精神を込める」ことが求められており、親川さんは「私が日ごろ持っている考えと一致しており、ノミネートされること自体光栄」と快諾。約1カ月かけて制作した。

 銀河をテーマにした作品を長く手掛けてきた親川さんだが、今回は独自の「琉球花三島」の技法を用いずに、新たな発想で取り組んだ。上薬の調合やかけ方など工程で工夫を重ねた。

 新作品は高さ50センチ、口径33センチ。青や白の濃淡が、銀河でゆったり流れる星や星雲などを立体的に表現。遠近が感じられる「深みがある色合いを出した」。

 常に新しいことに挑戦し続ける親川さん。「陶芸でこういう表現ができるのかという驚きを持ってほしい。見る人それぞれだが、少しでも何かを感じてもらえれば」と、創作意欲は尽きない。