沖縄県竹富町小浜島の細崎(くばざき)海岸付近でスタンドアップパドルボード(SUP=サップ)のツアーに参加していた20代の会社員女性=大阪府在住=が沖合に流され行方不明になった事故で、石垣海上保安部は14日朝、40キロほど離れた波照間島北西11キロ沖合で、14時間ぶりに女性を発見し救助したと発表した。女性は軽い脱水症状で石垣市内の病院に搬送されたが命に別条はないという。

 13日午後6時15分ごろ、「沖合でサップに乗っていた人が流された」と118番通報があった。同海保によると、ツアーに参加していた女性と夫、ガイドの男性の計3人が沖合に流され、ガイドと夫は海岸に戻ったが、女性が行方不明になっていた。発生当時、竹富町には強風波浪注意報が発令されていた。

 14日午前7時42分ごろ、捜索中だった石垣航空基地所属の飛行機がサップを発見。近くで確認したところ、サップの上で手を振り助けを求める女性がいたという。ヘリから機動救難士2人が降下し、女性を救助した。

 同保安部によると、飛行機、ヘリコプターそれぞれ1機と巡視船1隻の約20人体制で捜索したという。

 同保安部は「サップは風や波の影響を受けやすい。気象に注意し、防水パックに入れた携帯電話を持つなど連絡手段を確保してほしい」と呼びかけている。