沖縄県内八つの離島にある製糖工場が抱える黒糖の在庫が9月末時点で3300トンとなり、昨年同月の5800トンから43%減と大幅に改善していることが8日、分かった。コロナ禍の消費減の影響で在庫が増えて製糖工場の経営が圧迫されるなど関係者に危機感が広がっていた中、問題の解消に向けて国や県の支援事業を活用しながらコンビニや酒造メーカーと連携した企画などが奏功した。県黒砂糖協同組合(西村憲代表理事)は今後も継続的に消費につながる企画提案、認知拡大に向け取り組んでいく予定だ。(政経部・國吉匠)

 同組合が同日、那覇市内であった「第2回黒糖サミット」で報告した。県内産の黒糖の在庫は2018年9月末までは2千トンに満たなかったが、安価な輸入糖や加工糖との競争に加え、サトウキビの豊作などで毎年在庫が増え続けていた。...