沖縄空手

沖縄伝統空手が健康法に 金武「池原塾」 人間の体の仕組みを反映

2017年6月25日 12:27

 手の指を人さし指から小指に向かって順序よく曲げると、凝り固まった肩の筋肉がほぐれる。バランスボールをいすの背もたれと背中の間に置いて体を左右に揺らすと体のゆがみが直る-。沖縄空手道剛柔流七段の池原英樹さん(60)が、それぞれの体の悩みに合った体のほぐし方を指南すると、参加者は「すごい」「不思議」とどよめく。池原さんが開く「池原塾」で伝授される健康法は、全て沖縄伝統空手の動きを応用したものだ。(北部報道部・西江千尋)

空手の手首の動きを応用し、肩のほぐし方を教える池原英樹さん(右)=21日、金武町立武道館(西江千尋撮影)

約束組手をする池原英樹さん=21日、金武町立武道館

空手の手首の動きを応用し、肩のほぐし方を教える池原英樹さん(右)=21日、金武町立武道館(西江千尋撮影) 約束組手をする池原英樹さん=21日、金武町立武道館

 教室は週2回、金武町立武道館で開く。第1部は空手を、第2部は空手を応用した健康法を教える。幼稚園生から72歳まで幅広い年代が通う。

 21日、頸椎(けいつい)を痛めてヘルニアと診断された男性が初めて参加した。首の影響で右肩が痛み、腕が回せない男性の手を池原さんが人さし指から順番に曲げていく。すると男性は「腕が回しやすくなった」と目を丸くした。

 これは、沖縄空手の型で拳を握る時の手法だ。空手を習い始めた頃「なぜそういう動きをするのか分からなかった」という池原さん。独学で研究を重ね、こうすることで肩の筋肉がほぐれて突きに力が入ると気付いた。

 幼い頃から「強さの象徴」だった空手に憧れていた。

 高校1年の時、沖縄市の道場「沖縄尚礼会」に入門。胸を躍らせ稽古を始めたが、最初は内側に弧を描くようにして足を運ぶ「基本立ち」の練習しかさせてもらえなかった。「こんなので強くなるのか」。型の稽古ができるようになってからも同じ疑問は尽きなかった。

 疑問を解決するため、型の動き一つ一つを研究。真っすぐ足を運んだ場合、横から足を押されると倒れてしまうが、内側に弧を描くように運ぶと押されても倒れない。うんざりしていた「基本立ち」にも、理由があったのだと知った。

 型が前後左右対称の動きをすることにも注目。けがや不調は体のバランスが崩れて起きるため、空手の動きが健康法に応用できると気付いた。

 「沖縄伝統空手のすごいところは、その動き。人間の体の仕組みを全て反映している。先人たちはすごい」

 近年のブームで海外の空手愛好家も増えているが、池原さんは「型の中身まで学んでほしい」と話す。「そうすることで伝統も継承されていく。ブームで終わらず、沖縄伝統空手を残すためにも、そのすごさを伝えていきたい」と目標を語った。

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