[新春 TOP INTERVIEW 2023]
-2022年を振り返って。
街クリーンGROUPは、4社で構成されています。廃棄物処理およびリサイクルの「街クリーン」、建物解体工事の「街クリーン建設」、農産物の生産や和牛の肥育を手がける農業生産法人「八風畑」、造園事業の「久田緑化造園」です。それぞれ独立した経営をしつつ、連携し合うことでシナジーを生み出すのが私たちの在り方です。
グループ全体では昨年の売上高は前年比の95%程度。利益は110%を見込んでいます。増益は、主に製造原価の見直しや生産効率を高めたことによるコストダウンの結果だと思います。全体としては減収ですが、造園事業、農業事業の一部で増収となりました。
-人材育成について。
4社で従業員は約140人。当社の掲げるビジョンを加速させるには、グループ各社の経営者育成が重要だと思っています。当グループは中小零細企業の集団ですので、不安定な社会情勢や、景気の浮き沈みの試練に対応できるタフな人材を育てる必要があります。経営者の候補は社内の人材を基本に、社外も含めて考えます。どんどん前に出して、実践の経験を積ませて成長を促したいと思っています。
社員一人一人が仕事を通して自分の存在意義を高め、お客さまや社会にどうコミットするか意識させることを大切にしたい。キャリアアップのため、現場における技術や技能を撮影した動画による教育や、資格試験の積極的な支援など、求める人材像が見える教育プログラムを作って取り組みます。
-社会貢献について。
2週間に一回のボランティア清掃を10年以上続けているほか、地元の南城市を盛り上げようと、尚巴志ハーフマラソン、奥武島のハーリー、区民運動会など地域の行事に積極的に参加しています。小学生を対象にした環境教育も今年は再開させたいですね。生活困窮者への寄付や、次世代を担う若者の支援も継続します。また、工場の視察も受け入れており、企業、同業者、商工会、老人会、女性会、外国人、学校などから申し込みがあります。視察によって環境への意識を高め、行動を起こしていただくことになれば、社会貢献につながると期待しています。
-23年の取り組みは。
われわれは「沖縄で発生する廃棄物は沖縄で解決する」ことを目指しています。沖縄型循環社会をつくっていくという考え方です。グループ4社のシナジーだけではなく、価値観を共有できる企業様や同業者とも協力し合います。今年は新たなリサイクル事業と既存リサイクル事業の拡大を計画しています。また、5年以内を見据えた数件のプロジェクトもありますので、一歩ずつ推進していきます。
19年から県産業資源循環協会、21年から県解体工事業協会の会長も務めています。業界の課題にも注力していかなければいけません。行政の方々をはじめ、業界、関係者の皆さまと共に沖縄全体のことを考えて、私なりに使命感を持って取り組みたいと思います。 あかみね・だいすけ 1976年生まれ。南風原町出身。琉球大学卒。2000年から現職。19年に県産業資源循環協会の会長、20年に県解体工事業協会の会長に就任。
Personal Question
(1)新入社員に薦めたい本や映画(2)思い出に残る旅(3)沖縄の持つ魅力・好きなところ
Answer
(1)稲盛和夫著「働き方-『なぜ働くのか』『いかに働くのか』」(2)22年8月、家族6人で旅した北海道(3)自然と気候と文化。のんびりしたところ