米軍資料に含まれていた現場見取り図。爆発したLCT(中央左)と連絡船が25メートルしか離れていなかったことが読み取れる(県公文書館所蔵)
「これでもか、と追い打ちをかけられ…」黒焦げの遺体が散乱 復興の矢先に島を襲った悲劇
[ボーダーレス 伊江島の78年](3)
童謡「浦島太郎」の替え歌が、伊江村史に載っている。
「帰ってみればこわ如何(いか)に もといた家も村もなく 道に行き会う人々は 顔も知らない者ばかり」
1947年、2年間の強制移住の後、ようやく戻った故郷の変わりように、住民は愕然(がくぜん)とした。島は重機で敷きならされ、米軍人ばかりが行き交っていた。
「船から陸に上がったら、家も見えない。木もない」。知念正行さん(84)は振り返る。米軍の道路建設はまるで無地のキャンパスに線を描くかのようだった。「畑も家も関係なく、真っすぐ道が通っていた」
眼前に広がる荒廃した風景。島袋清徳さん(85)も「島に帰ったというより、どこか知らない第2の収容所に連れてこられた感覚だった」という。...
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