日米安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書では、対中国で日米が一体となって抑止力・対処力の強化へ、まい進する姿がより鮮明になった。その「最前線」となるのは、沖縄を含む南西諸島。共同演習・訓練の増加や新たな部隊への改編などが明記され、県からは負担増に懸念の声が上がる。(東京報道部・新垣卓也、政経部・大城大輔)

 「名実ともに抑止力を高めるものだ」。2プラス2が開かれた12日の定例記者会見で、陸上自衛隊トップの吉田圭秀陸上幕僚長は、在沖米海兵隊の一部を海兵沿岸連隊(MLR)に改編する計画をこう評した。

 防衛省は、奄美や先島に陸自の地対艦誘導弾部隊などを配備し、今年3月開設予定の石垣駐屯地(仮称)や勝連分屯地にもミサイル部隊を置く方針だ。

 吉田氏は改編について「日本側も島しょ守備部隊として地対艦部隊などを配備しており、日米の島しょ防衛能力を強化する点で極めて有効だ」と強調。「領域横断を部隊として体現するMLRができること自体にもインパクトがある」と手放しで歓迎した。...