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防衛力強化に伴い、政府が南西諸島の空港や港湾の平時からの利用を重視し始めている。12日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書でも「空港や港湾の柔軟な使用」が重要と明記された。そうした中、3千メートルの滑走路がある県管理の下地島空港(宮古島市)の利用論が政府・与党内で高まるが、同空港は軍事利用はできないとされており、県には警戒感が漂う。(政経部・大城大輔、東京報道部・新垣卓也)
沖縄県内には13の空港があり、国管理の那覇を除く12は県管理。不測の事態でも戦闘機が安全に離着陸できるとされる長さの3千メートル級滑走路があるのは、那覇以外には下地島だけだ。宮古や与那国など先島の主要空港はいずれも2千メートル級で、防衛省関係者は「戦闘機の運用は不可能。3千メートルも最低限の距離で、長ければ長いほど安全に運用できる」と話す。
浜田靖一防衛相はこれまで、下地島空港に関し「自治体などから協力を得られるよう努める」と発言。11日に同空港を視察した自民党国防議員連盟の佐藤正久参院議員は「国の管理にすべきだ」と持論を語った。...