沖縄県名護市の渡具知武豊市長は6日に市消防本部であった出初め式で、心肺停止の4歳女児を心臓マッサージで蘇生し救助したとして、同市の美容師、小林尚貴さん(35)=写真=に感謝状を手渡した。女児は日々顔を合わせる近所の子だったといい、小林さんは「いつもの笑顔が戻ってきて、本当に良かった」と安堵(あんど)した。
小林さんは市宇茂佐の森で美容室「hair make 0」を経営している。昨年11月9日に女児の母親が、入浴中に浴槽内で溺れた娘を店に運び込み助けを求めた。女児は心肺停止の状態で、母親はパニックになっていたという。
小林さんは119番通報し、到着までの間、心臓マッサージで蘇生を試みた。「小学校で習って以来、実践したこともなかったが、とにかく助けたい一心だった」と振り返る。小林さんの対応が奏功し、その後女児は無事に回復した。
渡具知市長は「とっさの判断で本当に素晴らしい。いざという時にこのような対応ができるよう、救急救命処置を市民に広げていきたい」と感謝した。
(北部報道部・西倉悟朗)