島の航空写真を前に、基地被害を語る名城政英村長=2022年11月25日、伊江村長室
返還で地料を失うか 米軍に使わせて基地被害に遭うか 翻弄され続ける歴代村長
[ボーダーレス 伊江島の78年](10)
実は、伊江島補助飛行場は全面返還が決まっている。1976年、日米が移設条件付きで合意した。当時は空軍管理で、ほぼ遊休化していた。
伊江村軍用地等地主会は「継続使用」を要請した。軍用地料を得ながら自由に利用できる、広い黙認耕作地の存在が大きい。ある会員の男性は今、年45万円の軍用地料を得て、さらに年5万円で農家に貸している。「これだけでも助かるよ」と率直に話す。
地元が引き留め、軍事的には不要な基地。そこへ降って湧いたのが海兵隊AV8Bハリアー攻撃機用のハリアーパッド建設だった。当初は国頭村安波に計画され、猛反対に遭った挙げ句、89年に伊江島へ話が持ち込まれた。
島袋清徳さん(85)は村長就任1カ月でいきなり最大の難題に直面した。全面返還で地料を失うか、海兵隊に使わせて基地被害にさらされるか。「これも、これも...
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