[考 南西「有事」]
10日、本紙インタビューに応じた台湾国防部傘下のシンクタンク「国防安全研究院」の林彦宏(リンゲンコウ)准研究員と、国際政治学者で台湾・輔仁大学の何思慎(カシシン)教授。台湾海峡での武力衝突へ備える必要性に言及する一方、「有事」を回避し、東アジアで平和を構築する重要性を強調した。
-武力衝突は起きるか。
「中国は2000年以降、軍事力を大幅に増強している。可能性はある」
-発生の時期は。
「中国の習近平政権を注視する必要がある。27年の任期で4期目を狙うのか。共産党内部でもさまざまな意見がある。内部の信頼を固めるために台湾侵攻もシナリオの一つ。台湾侵攻は軍事問題ではなく、政治問題だ。習氏の次の一手は読めないが、だからこそ準備する必要がある」
-台湾では現状維持を求める声が多いのか。
「6~7割が現状維持の支持だろう。中国は一国二制度を主張するが既に香港を見ている。一度、自由と民主主義を享受した人々は非民主主義には戻れない」...