今春、文学界新人賞を受けて世に出たばかりの新鋭が、デビュー作でいきなり芥川賞を射止めた。「まだ1作しか書いていないので…」。少しぎこちない笑顔を見せた。 受賞作「影裏(えいり)」は岩手県が舞台。「わたし」の同僚で釣り仲間の日浅は「巨大なものの崩壊に陶酔しがち」。