沖縄県糸満市沖のルカン礁付近で19日午前、ダイバー7人が行方不明になった事故(6人は発見)。現場は人気スポットだが、過去にも水難事故が起きている。
糸満ダイビング協会のHPによると、ルカン礁は糸満の西方沖にぽっかりと浮かぶ環礁。ダイナミックな景観が魅力なスポットだ。
東側は最大で水深40メートルあり、真っ直ぐに切り立った壁に沿ってドリフトを行うウォールダイビングができる。水深30メートルの付近には、アカヒメジやノコギリダイが群れを成し、時々、回遊魚やカメも目撃できる。西側は最大水深25メートル。水深10メートルほどの棚の沖に伸びる長い水路に沿って潜ると、のんびりと泳ぐウミガメやネムリブカに出会えることもある。
一方、ルカン礁周辺では、たびたび水難事故も起きている。2018年10月には、電灯潜り中の漁師の男性が溺れて死亡する事故が発生。2008年8月にも潮干狩り中の男性が死亡した。
■上級者向けのドリフト・ダイビング
19日に一時行方不明となった7人は、潮流を利用して海の中を移動する「ドリフト・ダイビング」の最中だったとみられている。
ドリフト・ダイビングとは、潮の流れに乗って移動するダイビングのことで、上級者向けの技術だ。流れに乗って移動できるため、大型回遊魚の群れなどと遭遇できるチャンスがある。
ただし、判断ミスで潮に流されたり、乗ってきた船を見失うほど遠くに離れたりしてしまう例がたびたび起きている。