環境省のレッドデータブックで絶滅危惧1A類に指定されているキバナノヒメユリ(ユリ科)を次世代に残そうと、沖縄県南城市内の愛好家らでつくる「キバナノヒメユリ守る会」(前城栄徳会長)が自生地の手入れや苗を育てる活動に取り組んでいる。ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高いとされており、前城会長は「このまま放置したらいずれ消滅してしまう。貴重な植物を守っていきたい」と話す。

展示会への来場を呼び掛けるキバナノヒメユリ守る会の前城栄徳会長(左から2人目)らメンバー=3日、南城市知念・木創舎

 キバナノヒメユリは国内のユリで最も花が小さい。7月から9月にかけて3センチほどの黄色の花が咲く。茎の高さは60~100センチほど。かつて県内各地で見られたが、開発による伐採や園芸用の採集などで次第に減少。現在も残る自生地は那覇市や南城市、久米島、渡名喜島などの一部に限られているという。

 同会は、市内に残る自生地を守ろうと、2014年に愛好家ら11人で結成。採集を防ぐための見回りや雑草取りなどの保護活動に力を注いでいる。

 また、発芽率が約3割と低く栽培が難しいため、ユリの保護活動に取り組む那覇市の繁多川公民館で開かれた研修にも度々参加し、ノウハウを積み重ねてきた。

 今では会員それぞれが自宅の庭などで苗を増やし、里親制度として登録した賛助会員らに提供。同会の取り組みもあって市内でユリを栽培する人が増えてきている。

 同会は、多くの人に貴重な花の存在を知ってもらおうと、キバナノヒメユリ展示会を8月12、13の両日、市内のイオンタウン南城大里で開く。先着25人に苗を無料で提供する(南城市民のみ)。問い合わせは城間、電話090(4471)1190。