浦添市にあるチキンの丸焼き専門店「ブエノチキン」は創業40年余り。2代目の浅野ブエコ朝子代表(41)が両親から経営を引き継いだ10年の間に、店頭販売に加え通信販売やイートインスペースを設けるなどの業務拡大で、売り上げを6倍に増やしたといいます。「世界のブエノチキン合同会社」を取り上げたシリーズ「沖縄・新時代の挑戦者たち」の「下」は、スタッフ育成にかける浅野代表の思い、社長であり2児の母として家庭と経営を両立させる秘策などに迫りました。(フリーライター・たまきまさみ)

#上)チキン愛がすごすぎる トライ&エラーの10年 沖縄ローカルから全国区へ
#下)売り上げ6倍 2代目社長は2児のママ 全力経営支える秘訣とは(今回)

 浅野の両親が2人で立ち上げた浦添市内間の「沖縄丸鶏製造所ブエノチキン」は今、1日20人ほどのスタッフが仕込み、焼き場、通販に分かれて働いている。10年前は日に60羽ほど焼いていたチキンは、現在350羽に上る。子どもがいる人は午後4時には帰宅し、遅くても午後6時までの勤務だが、焼いたチキンは通販にも振り分け全て売り切っているという。

焼き上がったチキンをカットするブエノチキンのスタッフたち=2023年7月29日、浦添市の同店
焼き上がったチキンをカットするブエノチキンのスタッフたち=2023年7月29日、浦添市の同店

 公式WEBサイトには「作る人たち」とカテゴライズされたページがある。「創業者一家」「仕込みチーム」「未来を切り開くヤングチーム」に分けられ、顔写真に添えられた名前には「シャイニングスター」「包みのプロ」...