
(資料写真)救急車
沖縄県は12日、八重山保健所管内の医療機関でレプトスピラ症の集団発生があったと発表した。竹富町西表島の河川で8月21日、カヌーをしていた石垣市在住の10代男性5人にレプトスピラ症を疑う発熱などの症状があり、検査の結果、このうち4人が陽性だったことが分かった。河川が感染源とみられる。県内の集団発生公表は2016年9月以来。
レプトスピラ症の原因菌はネズミやマングースなど野生生物の腎臓に潜んでいるとされ、潜伏期間が3~14日。38度以上の発熱や頭痛、筋肉や関節痛などが主な症状で、重症化すると腎機能障害などが現れて死に至ることもある。
10代男性5人は8月31日から9月4日にかけて発症。全員入院して治療を受け、現在も2人が入院している。9月7~8日にPCR検査で4人の陽性が分かり、残る1人は検査中。
県内はレプトスピラ症患者の発生が多く、全国の半分以上を占めることもある。2006年、八重山保健所管内で感染した50代の男性が死亡。2022年には同保健所管内で感染した70代男性が亡くなった。
県はレプトスピラ症に感染しないために①皮膚に傷がある場合は河川での遊泳を控える②河川や滝などの生水はそのまま飲まない③河川や土壌に入る時は肌を露出しない④捕獲したネズミなど野生動物との素手での接触を避ける⑤農作業など野外活動をするときは長靴や手袋を使う⑥家畜やペットの尿に触れたときはしっかり手洗いするーなどを呼びかけている。